2017年04月17日

木×仏像

天王寺の大阪市立美術館の「木×仏像」展を見てきた。
仏像の中でも木造に絞ることで、技法の変化や素材に注目して、その特徴、違いがわかりやすい仏像が選ばれているという印象。

飛鳥時代に珍しく木造の菩薩立像は、お顔はちゃんと飛鳥っぽい止利風なんだけど、頭に対してだいぶ頭身が低くて、見た感じなんだか仏像というよりむしろ埴輪っぽいなーと思ってしまった。モデルになる銅製の仏像を見て彫ったんだろうけどだいぶ個性的で面白い。

国宝試みの大仏は離れたところからでも素晴らしい存在感。
眉、まなじりが切れ長で、横顔は鼻筋が通って彫りが深い顔立ち、インド風みたいにも見える。
唐招提寺の像は頭身が高い!
四天王寺の阿弥陀三尊は脇侍の舞うような腰のひねり、あげた足がかわいい。

宝誌和尚立像は京都国立博物館に行くたびお目にかかってたけど、後ろにまわるのは初めて。こんなまん丸い穴が開いてたんだなー。
宝誌和尚立像の部屋は、他に4体の平安時代の地蔵菩薩があり、ヒノキ、センダン、ケヤキと木材の違いが見られるようになっていた。そう言われて木目を較べてみると、ヒノキは特になめらか。刃物が進化したから固いヒノキの加工ができるようになったという説明に納得。
ここでは大阪蓮華寺の地蔵菩薩、材はセンダンで、大きく波打つような木目から地蔵の顔が現れるのがすごい印象に残った。

全ての像が360度から見られるんだけど、特に横に並んだ像の側面観をそのまま比較できるのがよかった。
こうしてひとつひとつの像に注目するというよりは、並べて比較することでいろいろ発見がある展示で、内刳りの有る無しで、同じくらいの大きさの像でも、腰のあたりがどっしりしているというか重量感が違うとか、体のバランスの違いがよくわかった。

あと印象に残ったのは、寄せ木造りってほんと完成されてる技法だなーとつくづく感心したこと。春覚寺の快成の地蔵菩薩すばらしいー。
それから永仙の阿弥陀如来立像を見て、おっこの螺髪ひとつひとつにぐるぐるがあって今までとちょっと違うなと思ったら清涼寺式釈迦如来の渦みたいな螺髪を見ておおーみたいな。

2室に入ると、1室と違って広い部屋に四天王像がお出迎え。奥までずらりと仏像が並んでて壮観。
大阪にこんな立派な四天王像あるんだなと思った河合寺。府内でもまだ全然知らないお寺や仏像があるなあ。
兵庫太山寺の普賢菩薩騎象像は、象の顔がちょっと俵屋宗達とか琳派っぽい象みたいでかわいかった。
由来のある木を材にしたっていうテーマも面白かった。

行ってみて、仏像の見方が一歩深まるような展覧会だった。
そして、木の仏像は経年の変化だけでなく、焼けたり水に浸かったり修理されたり、その仏像がたどった歴史を物語ってるんだなーと改めて感じた。
いい展示でした。
posted by すずる at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術館・博物館

2017年04月13日

3月に読んだ本

3月に読んだ本は4冊でした。むちゃくちゃいい本ばかりだった。



『応仁の乱』 呉座勇一

これを読めば応仁の乱がばっちり分かるという評判を見かけて買って読んでみた。
興福寺の2人のお坊さんの日記の記述を丹念に追いながら、どこで誰が策動してて、誰と誰がどういう関係で……と適切に説明してくれる。
わりと淡々と書かれているのに、出てくる人物のリアルな人間くささが飽きさせず、大乱に至る臨場感があって読むのがやめられなくなる。
読んでいると、すごくこれ細かいところでいろいろ語りたくてしょうがなくなるので、しばらくの間、誰かれ構わず「それでその時筒井がさあー」とか喋る迷惑な人になっていた。

あと個人的に、奈良博の醍醐寺展で学んだ満済准后の知識と結びついてよかった。



『闇の奥』 コンラッド

植民地時代のアフリカ。読んでてジャック・ロンドンのアラスカの話を読んだ時と同じように、その時代、その場所の空気を吸いその目で見て経験してきた人の書く描写の強みというものを感じた。
どこか狂熱があり、どこか倦んでいる、この一攫千金かなんかよくわからないものを夢見てヨーロッパから遠くアフリカまで行った人々の空気を、コンラッド以上に濃く深く描写するのは誰にとっても不可能だろうなーと思うほどに。
謎めいた人物がいて、彼に会いに川を遡っていくときの描写がすごくいいんだよなー。

チュツオーラの描くドラムも、コンラッドの描写するドラムも、翻訳されて日本語で読めるっていうのは豊かなことだよな。岩波文庫好き。



『ティンブクトゥ』 ポール・オースター

死期を悟ったホームレス詩人が、最後の願いを叶えるために愛犬と旅に出る、そんなもう導入でこんなのに弱いとわかりきっていた。
もしかしたら天才だったのかもしれない詩人と犬の交流から、アメリカというものが浮かび上がってくる。
すごい良かったというのと、すごいやるせない読後感が同時にあった。

あと息抜きに、松尾由美の『ニャン氏の事件簿』読みました。
posted by すずる at 16:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書メモ

2017年04月11日

ネット不調とか我が家激震とか

家のネット回線が夜になると激重なのが1ヶ月以上続いていて、画像がろくに開かないから色々捗らない。
プロバイダが原因らしく、家族が問い合わせを出したら調査中、いつ対処の目処がつくかというか、対処できるかどうかも不明という体たらくなんで、プロバイダ変更するか、いっそ光ごと乗り換えるか迷っている。
ただなかなか手続きする気力がわかなくて、ろくに読み込まないストレスに甘んじている。

ネットがいまいちなので、ネット使わないゲームに余暇を費やしてる感もある。と、ゲームばっかしてた言い訳。

そういえば日記が滞っていたけど、2月に我が家激震の出来事があった。
旦那の会社、夏に吸収合併(される方)。
まあ今までに子会社化、グループ会社同士での合併と段階を踏んできたので、親会社に吸収されるのは予想できなくはなかったけど、わりといきなりだった。
とりあえずオフィスが引っ越すかどうかが今は気になっている。
社員の交通費とかあるし、あんまり遠くや、今までと縁のない沿線とかには引っ越さないと思いたいけど、京阪沿線とかなったら阪急民としては微妙だなー。
あと給料下がらないといいなーとか。
親会社のIR読んだら人は足りないみたいだし、待遇悪化したら働き盛りが流出するだけだからそう変わらないと思いたい。
とりあえず会社が変わる前の最後のボーナスが無事に出ますように。
posted by すずる at 16:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常