2015年06月05日

5月に読んだ本

5月に読んだ本は

『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』 チャールズ・ユウ
『幽霊世界』 アンソロジー
『アメリカの鱒釣り』 リチャード・ブローティガン

の3冊でした。

円城塔訳が気になって読んだチャールズ・ユウは、よく分からないながらも、引きこもり気味でほんのり孤独で居心地いいこの読み心地…って思ってたけど、終盤の展開はけっこう鼻につーんときててあれだね、父子関係の描写に弱い。

新潮文庫の『幽霊世界』はアメリカ作家のモダンホラーアンソロジー。
元々そんなモダンホラーは好みじゃなかったけど、期待してたマキャモンもそれほどじゃなく、印象を覆すような作品はなかった。
トマス・F・モンテルオーニ「真実の輪」は戦場帰りの友人のリアルな病んだ描写に引き込まれた。いつの間にか自分が戦場に連れて行かれてるとこがいい。
ラムジー・キャンベル「旅行案内書」がけっこう好き。M・R・ジェイムズ好きなお爺ちゃんが旅先でジェイムズ違いで古本の旅行ガイド買って、怪しい書き込みを発見してだんだん逸脱しちゃうの。
怪談好きが旅行中に夢想する心理がほんとこれ。

『アメリカの鱒釣り』は前に柴田元幸のエッセイで訳文をすごく褒めてたのを覚えてたので、あべののスタンダードブックストアに行った時に見かけて買ってみた。
読んでみると自然な語り口で、口語っぽいのに古びてない、40年前の翻訳って感じがしない。80年〜90年代の語りかけるような訳って今読むとけっこう時代を感じるけど、そういうのがない。
なんかすべての話題が鱒釣りになるのに鱒釣りのことは特に語ってないという……クリーク、鱒、時々羊がいて、それから便所……読んでて思ってもみないような形容詞が出てきて意味がぽんと飛ぶんでぎりぎり楽しめるような、ぎりぎりついていけないような微妙なラインだけどうん、すごく新鮮で楽しかった。
訳者あとがきもとても刺激的だったので、この人の著書探して読んでみよう。

漫画ではヒストリエ9巻、それ町14巻良かったです。

それから『とめはねっ!』14巻で完結。
博物館に行った時、書を注意して見るようになったのは、これの影響。
なんていうか、すごくジェンダーから自由な主人公2人だったな〜と、いい意味で。
それから加茂ちゃんと三輪ちゃんが最後に提出した作品のくだりも良かった。部長さんとか元々評価が高い子もいるけど、良い指導者と出会って、部活に打ち込んできたんだな〜っていうのがこの2人の描写でしみじみきた。
あと帯ギュのゲストが地味にいたのも最終巻のお祭りぽくて楽しい。
すごく良かった。
posted by すずる at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書メモ

2015年05月03日

4月に読んだ本

4月に読んだ本は2冊でした。
『MONKEY vol.5 死者の歌ーイギリス・アイルランドの物語』
『不死の人』 ホルヘ・ルイス・ボルヘス 白水uブックス

今回のMONKEYは英国特集。
詩だったり、抜粋+絵なこともあるけど、いまいちぴんとこない部分が多かった。
私にとってのイギリスって、主にミステリとか怪奇とかのジャンル小説で、今回は今まであまり触れたことない要素が強かったというか。
ディケンズ「眉に唾をつけて読むべき話」、幽霊譚。やっぱすごいやディケンズは。久しぶりに肌に粟立つ、首の後ろにちりちりくる怖い話読んだ。鮮やかな反転。対談でディケンズの文章あまりうまくないみたいな発言読んだ気がするけど、この剛腕の前で文章の良し悪しとか意味ある?とは思った。
W.S.マーウィンの詩はよく分からなかったけどヤシについての文章はすごく良かった。
なんにせよ、イギリス文学クエスト途中で止まってたの思い出して、いろいろ読みたくなった。

ボルヘスの短編集を読むのは3冊目。
「死んだ男」とか、淡々と起きた出来事を羅列してるようで、合間にとんでもないセンテンスをぶっ込んでくるから意識が遠くに持っていかれる。その男の生を語る上で、最重要人物の存在が、関係が十分語られてないんじゃないかって疑心暗鬼を呼ぶ。
だってねえ、何読んでも、書かれたよりももっと禁忌で隠微な関係が隠れてそうな雰囲気があるんだよなーボルヘスは。
「タデオ・イシドロ・クルスの生涯」はほんの7ページで男の45年の生涯を、瞬間に凝縮するこの描写…! 物凄かった。
あと「ザーヒル」、「敷居の上の男」が好き。なんかどの話もそれぞれ違う話なんだけど、どれも人が己の運命に出会う話に見えてくる。

漫画では、1巻読んで積んでた『BLUE GIANT』、2巻読んだら面白くて続きも一気読みでした。
主人公の、これがジャズだ!っていうハートが強いのも熱いんだけど、要所要所で理解者がちゃんと居てくれるのが嬉しいんだよな〜。
兄ちゃんとか、師匠とか、音楽の先生とか。(音楽の先生とのシーンすごく好き)
とうとう同世代の仲間もできて、早くこの子らのライヴシーン読みたい。
posted by すずる at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書メモ

2015年04月02日

3月に読んだ本

3月に読んだ本……1冊でした。そろそろ「趣味:読書」の看板を下ろさないといけないかもしれない。
久しぶりに始めたDQヒーローズが余暇を奪っていく。

今月読んだ本は

『戦闘妖精・雪風 グッドラック』 神林長平 ハヤカワ文庫

でした。シリーズ2冊目。
1冊目の最後のアレで植物状態?にまでなった零が、再び雪風に乗るまで。
今度はカウンセラーや情報部からの人が来て、外から特殊戦を見る視点が出てくる。
零変わったなーっていうのは、同僚の死に心を乱す描写が出てきたことで、そんなナイーヴで大丈夫なのかと心配になるけど、ジャムとは実在しない共同幻想なんじゃないかという説まで出てきて、ジャムとは何か、なぜ戦うのかとか深めていくと、自分とはなんなのかってとこまで思考は行き着いてしまう。
クーリィ准将の過去の部分がほんとかっこよくて、特殊戦が最後に動き出すところは、なんかもうクーリィ准将を女王蜂に戴いた働き蜂みたいな感じで、エディスが戦死を覚悟してるとことか? こんな特殊戦を観察する立場の人も特殊戦に取り込まれちゃったんだなーとか、めちゃ個人主義の集まりみたいな特殊戦が一つの生命体になっちゃったような、これがジャムと相似って描写なのかなーとか。
神とか神みたいなものがもしいるとするならば、それが自分の存在を認識してないことが許せない人の集まりなのか、とか。
途中の零が雪風との関係を完成させるのに忙しいってあたりも盛り上がったけど、最後に向けての高まり凄かった。
そういえば雪風ってOVA版が出てるらしくて、レンタルにあったら借りて見てみようかと思った。

4月はちょっとキアラン・カーソンを再読したくなったので読みます。
posted by すずる at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書メモ

2015年03月02日

1月、2月に読んだ本

去年の夏からあまり読めない時期が続いていて、やっと本を持ち歩くようになったんですがどうも集中力が続かず。
2ヶ月で読んだ本は

『MONKEY vol.3 こわい絵本』
『MONKEY vol.4 ジャック・ロンドン新たに』
『エドウィン・ドルードの謎』 チャールズ・ディケンズ 白水Uブックス

3冊でした。
ディケンズは短編はちょこちょこ読んでたけど、長編は学生の頃に読んだ『荒涼館』以来。
クロイスタラムの街に馴染むまで(あと、いかにも気が利いてるだろ?的な言い回しに慣れるまで)時間がかかったけど、グルージャス氏が出てきたあたりからだんだん面白くなってきて、名探偵役っぽい人も現れて人間関係がうまくはまってきて続きが気になるところで、未完……ああー。

漫画では『僕だけがいない街』5巻とか(続きが気になる!!)、『ダンジョン飯』面白かったです。
あと『失恋ショコラティエ』完結! ああーうん、大団円、なんだけど、なんとなくすっきりしないなー。うーん、終わった恋ってなんか無残だなあ。

そういえば学生の頃の仲間ですごくたくさん漫画を読んでる友達がいて(彼が行きつけの漫喫に行ったとき、店員さんに「バイトの誰のシフトよりも長く入ってますね」って言われたって話は面白すぎた。住んでる訳でもなく普通に社会人なのに)、会うたびにお勧め漫画を聞いてるんですけど、前に会った時は『ピアノの森』、1月に会った時は『四月は君の嘘』を勧めてくれて、たぶん私の好みを考えて無難なやつを教えてくれてるんだと思うんですよね。
私に合わせてでなかったらその口からどういうタイトルが出てくるのか気になる。
posted by すずる at 23:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書メモ

2015年01月14日

今頃年頭の挨拶&昨年読んだ本メモ

年末年始とばたばたしていて、今頃になって年頭の挨拶とか。
なんかこのブログいろんな意味で中途半端で、なんだろうこれ…って感じになっていて、付き合い方をもうちょっと見なおした方がいいかもしれないなあ。
希望としては、もっと私的な日記みたいな感じで気軽に日々のメモをしていきたいんですけど。

それはそれとして、2014年に読んだ本のメモです。
読んだ本ていうか、むしろ本、読んでなかった…。なんと1年で読んだ本、39冊でした。過去最低記録更新。
ストレスが大きいと何も読む元気なくなってしまって、体調悪くしていたら家族に「お前の体調が悪いのは本を読まないせいだ」と言われるくらいなんか何も手に取る気になれない時期がけっこう長かったです。
まあまた元気になってきたんで、ぼつぼつ読んでいきたい。

昨年読んだなかで面白かった本は、

『戦闘妖精・雪風』神林長平
『ゆめこ縮緬』皆川博子
『スペシャリストの帽子』ケリー・リンク
『第三の警官』フラン・オブライエン
『ゴーレム』グスタフ・マイリンク
『悪魔の涎・追い求める男 他八篇』フリオ・コルタサル
「舞踏会の手帖」長谷川修

あと津原泰水のクロニクル・アラウンド・ザ・クロックシリーズが完結したんだよな〜。
ミステリは若竹七海の新刊が妙に3冊も出て楽しみましたが、そのくらいしか読んでない気もする。

白水Uブックスの永遠の本棚はどれも面白くて珍しくついていってます。これも何冊か積んじゃってたなあ。
あとはフリオ・コルタサルの『対岸』が面白くて買った短編集良かった。
それから北村薫と宮部みゆき編のアンソロジーで知った長谷川修がすごくよかったんで、著作探したい。

今年は何を読もうかな…1月はとりあえず積んでた雑誌『MONKEY』の3号と4号から読んでいこうと思います。
posted by すずる at 19:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書メモ