2017年11月12日

北陸旅行2日目 石川

朝は前日買っておいた焼き鯖の棒鮨でスタート。
ホテルから15分ほど走って、拝観が始まる8時半前に那谷寺の駐車場に着くと、もうけっこう車が停まっていて、なんかお祭りでもあるのかと少し考えて、あ、紅葉か!と思い当たった。
松尾芭蕉はこのお寺で「石山の石より白し秋の風」とよんだ。
けれど現代の我々は秋には赤を見に行くわけです。

那谷寺は2013年春に金沢旅行をした時に訪れて、苔と落ちた椿が美しかった。ただ1時間に1本くらいしかない帰りのバスの時間を気にしながらだったので、十分見られなかったのだ。
特別拝観券を買って、金堂から書院、庭園の方へ。

庭園に出ると、池があって中島があって、そのバックの三尊岩のスケールが大きすぎて、ちょっと他にはない感慨がある。

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兼六園とか行っても、名木がごろごろあって驚くけど、ここは石がすごくて、加賀百万石すごいなーとか、茶人がここに来たら、嫉妬で転げ回るだろーなーと思いつつ歩いた。

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つくばいなんか見てもただごとではない感じがするもんなー。

宝物館は上杉謙信の遺愛の琴がまずあって、与謝野鉄幹と晶子の歌が添えられている。2人もこのお寺に来て同じ物を見たんだなーと実感する。
あと鎌倉時代の泰澄像とか、後陽成天皇の宸翰とか、鎌倉時代の前のめりな風神雷神像とか。

それから参道を奥の方へ歩いて本堂へお参り。
前回は奇岩遊仙境を歩いてた人がいたと思ったけど、今回は人が多いからか立入禁止になっていた。
鳥居があって、岩窟みたいなのがいくつもあって、いかにも修行場って感じがする。

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本堂から三重塔、展望台と歩いて、ここは大名庭園と山岳の行場が一緒になったみたいな面白さがあるなーと考えた。

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それから小松市立博物館へ移動して「那谷寺と白山信仰」展。
那谷寺の資料と、那谷寺を再興した前田利常が寺に寄進したものが主に展示されていた。
那谷寺は瑪瑙の産地だったそうで、瑪瑙をあれこれやり取りする文書があって、うーん富のにおいがする。
それから一向一揆ってほんっと激しかったんだなー。
那谷寺は何度か衰微した時があって、けっこう資料に断絶があるのかなーと思った。
前田利常の存在の大きさは分かるんだけど、自分が興味があるのは主に古代なので、復興された那谷寺のどこが前の時代と繋がっててどこが違うのかがもう少し知りたかった。

小松市立博物館の3階は石の展示で、貝の化石が天狗の爪石と呼ばれたというのが面白かった。不思議な石だと言われていたら実は化石だった、ってけっこう多いのかもね。
ここは自然史料が強いみたい。もらったリーフレットを読んだら、那谷寺の庭園の庭石や飛び石には、碧玉や瑪瑙、水晶、オパールなど地元産の石類を使用しているらしい。
こういうの。

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ゴージャス!
あと小松市内の石が見られる場所がけっこう気になる。石切り場とか、ハニベ岩窟院とか。

次は白山比盗_社へ行って参拝。

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七五三の子がいっぱいいて可愛かった。丁寧に参拝してる人が多かった。
宝物館がけっこう充実していた。面白かったのは、白山の3つの峰の御正躰の厨子とか。厨子の中に3つの山がどーんと入ってそれぞれ上に宝珠が乗ってるの。あと平安時代と鎌倉時代の立派な狛犬。

このへんは取手川と山の景色が本当に良かった。

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道の駅でラーメンを食べて、最後に行った白山市立博物館「白山下山仏と加賀禅定道」。
ここが山岳宗教に興味があって仏像スキーな自分にとって、加賀馬場からの禅定道、白山登山の資料と明治の神仏分離で白山から下山した仏像の展示が見られてもう最高だった。磨崖仏とか写真パネルも色々あったし。
成人儀礼としての白山登山とか、具体的に白山に登ったことが伝わる資料ていうか。
行人札とか、上下に彫刻があって本で読んで想像していたよりずっと立派だったし、やっぱり百聞は一見にしかずってことやなー。
金劔宮の狛犬は白山比盗_社ともちょっと違って、ずいぶんずんぐりむっくりしていた。獅子舞みたいに。
それからいかにも地方って感じの仏像がいろいろあって、それからまるで役者絵みたいな銅打ち出しの不動明王、金剛童子が印象に残った。
林西寺にはいつかまた石川に行く機会があったら行かねば。
図録はなく、鑑賞の手引(300円)があったので、頂いてきた。

今回はあちこち周って、いろいろ得るものがあったけど、秋のドライブはそれだけで気持ちよかったし、満足の旅行になった。

北陸道をSAに立ち寄りながら敦賀に向かい、車を返却。2日間で360kmほど走っていた。
帰りは新快速に乗ってごとごと大阪へ帰宅。
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2017年11月11日

北陸旅行1日め 福井

ここ数年、山岳宗教とか修験道が気になってて、展示があると聞けばあちこち行ってるんですが、白山開山1300年記念の特別展を北陸のあちこちでやってるのを知り、これはいい機会だとレンタカーを借りて1泊2日で巡ることにしました。

サンダーバードで9時に着いた敦賀駅は冷たい雨だった。大阪の生ぬるい気温に慣れきった身には厳しい冷えに、レンタカーまで小走りになる。
しかし高速を使って越前町へ向かうと、空は次第に晴れてきて、柿の木に実がなり、刈り取りの終わった田んぼや古い家、色づいた山の風景は、どこか奈良の田舎に似ていて、
「奈良やー」
「奈良やなあ」
と会話した。
なんか懐かしさを感じる田舎の好ましい風景を奈良っぽいと言ってしまう我々。
秋の色ってなんで目に快いんだろう。ドライブ目当てにまた訪れるのもいいなと思うくらいだった。

最初に到着したのは越前町織田文化歴史館「異人研究 泰澄11の疑問」展。
白山を開山した泰澄の研究を、「泰澄は実在したのか?」に始まる11の疑問にまとめて、パネルで展示している。
一見して凄い面白そう。だけどかなり文章量が多い。この場で読み切れる気がしない。しかもパネルに載せきれなかった研究は図録にって書いてある。
圧倒的な熱量を感じる。
これは図録を買うしかなかった。

展示では十一面女神像をこちらで見ることができた。
女神像の頭に十一面観音みたいに化仏がついている、まさに神仏習合!って感じ。大きさも木を削ったあとが見える顔つきもそれぞれがちょっとずつ違う。日吉神社の如来形坐像は現状では顔がなく、ぐるぐると筋というか彫りあとなのかがあって、一見してすごく異様な姿だった。顔の中心に節があって、元々顔がはっきり彫りあらわされてなかったのではないかと図録には書いてあった。
それから林光寺の新出の御本尊阿弥陀如来とか。
劔神社の国宝梵鐘もこちらで展示していて見ることができた。

せっかくなので隣の劔神社に参拝…しようとしたら、大雨。
神社に行って雨が降っても晴れても、おっ歓迎されてるなって思う性質ですが、これは激しかった。そしてからっと晴天。

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ここでは、縁を切りたいことをかわらけに書いて割るらしい。特に思いつかなかったのでやらなかったけど、あとで関節痛って書いてやっとけばよかったなーと思った。

この日の最後に、福井から白山に登る拠点となる越前馬場の平泉寺白山神社に行く予定だったけど、遅くなりそうだったのと、時折強い雨が降ってくるので、この時点でとりやめることにした。
考えてみれば、ここから泰澄の最初の修行地であり、入寂の地でもある大谷寺に行くという手もあったなー。でも時間がやっぱり厳しかったな。
また次回の楽しみにまわすことにする。

1時間ほど走ってみくに龍翔館へ。

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外観は近代建築っぽいのに中は新しくて、あれ?と思ったら、明治時代の龍翔小学校の外観を復元した建物らしい。
デザインしたのはM・C・エッシャーの父親だそうで、それにちなんでか上の階ではトリックアートを展示していた。
港にある丘の上の洋館風博物館て、なんかポテンシャルが高いな。

展示はまず特別展示室に入る前にある三国祭りの弁慶と牛若丸の大きな人形が乗った山車に、でっかい!と度肝を抜かれる。
ここでは「豊原寺・東尋坊と白山へのまなざし」展をやっていた。
泰澄開基の豊原寺は室町時代までは三千坊と言われるほどの規模があったらしく、興福寺のお坊さんの日記『大乗院寺社雑事記』にも動向が出てくるそうで、それ今年『応仁の乱』で読んだやつ!となった。
ここでは古文書、豊原寺跡からの考古資料と、國神神社の白山参詣曼荼羅などが見られた。山の間に噴火が描かれてて、絵解きでは噴火はどんな風に語られたんだろうなーなんてことを考えた。
あと豊原寺の平安時代の木像薬師如来像とか。
あと「深蛇龍仙洞」というかっこいい扁額が印象に残った。深沙大王を祀っていたらしい。

展望室に上がると九頭竜川の河口が見られた。山も見えたけど、白山がどれかは分からなかった。

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せっかく港の方まで行ったので、お昼は海鮮丼。あら汁と小鉢もついてけっこうボリュームあった。

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お昼を食べて福井市へ。
福井県立歴史博物館の「泰澄」展へ。タイトル通り泰澄についてのバランスのいい内容だった。
泰澄と二行者像、泰澄のお顔が斜め上を向いてるのが印象的。白山垂迹曼荼羅の、描かれた泰澄が顔を傾けてるのをそのまま表現しているらしい。
仏像では金剛童子と不動明王が特に印象に残った。金剛童子は行者を守る守護神として独立して信奉され、厨子に収めて修行場まで運ばれたと伝えられているそうだ。
あと、ここでは大きな写真パネルの白山が美しくて、ここいらの人は遠い昔からこの美しい山の姿を見ながら生活してきたんだなーという実感でしみじみした。
図録を買う時、2014年の白山曼荼羅展の図録も並んでて、ぱらぱらめくったら面白そうだったので一緒に買って来た。

博物館のカフェで休憩してから福井市郷土歴史博物館へ。常設に「福井市の霊山文殊山」の展示がちょっとあって、越前市の大虫神社に泰澄大師像として伝わった、泰澄寺の僧形神像があった。
常設を見てから、隣の養浩館庭園へ。

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JR大阪駅にこの庭園の美しいポスターが貼ってあって、気になっていた。福井藩主松平氏の別邸だそう。
書院に入ると水面が近いのに驚いた。

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茶室ではお茶会があったようで、着物の方が何人かいらして、着物姿を見るのが好きな自分としてはけっこうほくほくとしていた。

1日目の宿は山代温泉のビジネスホテルで、向かう途中雨がかなり酷くなり、なんかずっと先頭で対向車のライトと濡れた路面からの反射でだいぶ怖い思いをしたので、無事に到着してほっとした。

夕食はホテルの近くのかどや喰堂で創作カツ丼。

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スパイシーチーズカツ丼を頼んでこれはこれで美味しかったけど、旦那の食べてた醤油カツ丼が匂いからして美味しそうで、そっちにすればよかったーと地味に後悔した。
醤油カツ丼て福井の方の新しい名物らしいけど、多分これ絶対うまいやつ。
早めに就寝。
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2017年10月31日

長沢芦雪展

この前フェリーで隣り合った方とおしゃべりしてて、バスで大阪から名古屋に最安値なら1000円台で行けると聞いて、へーそりゃ安いっすね!とそれが頭に残っていたのは、名古屋の愛知県美術館でやってる長沢芦雪展に行くかどうか迷っていたからだった。

2016年に和歌山で「蘆雪溌剌」展を見たし、今回目玉作品を出品してる無量寺の応挙芦雪館にはいつか直接行けばいいと思っていたけど、ネットで調べたら日によっては往復3000円くらいで名古屋に行ける。それなら滋賀あたりに行くのとあんまり変わらない。なら行くよねー、とバスを予約した。

自分の日記を遡ってみたら、芦雪の名前を認識したのは愛知県美術館の応挙展が最初だったようなので、ここに戻ってくるのも必然といえるかもしれない。

名古屋駅に着いて味仙の台湾ラーメンを食べてさっそく地下鉄移動。
帰りのバスは5時間後。滞在時間のすべてを芦雪に使える。単眼鏡も持ってきた。
結果、やっぱり行ってよかった。
滝川を描く大胆な線とか、竹に朝顔のつるの見事な構成とか。もちろん虎かわいい。それから猿の孤独。
静岡の「アニマルワールド」展で見ていいなーと思っていた絵も再び見ることができた。

それで、師匠の応挙とテーマが同じ絵を比較できるように並べられていたけど、改めて私は応挙が飛び抜けて好きだなーと確認した。いやもう気の遠くなるような細密な線とか、匂い立つような牡丹の色合いとかほんともう。
またどこかで応挙の大きな展覧会があるときは、どこであっても必ず行こう。

見ていて、なんというか、画家が「この白い面に好きに描いてよい」と与えられたときに、何を描くのかっていうことを考えていた。自由というか。
それから、芦雪がもし70、80まで生きていたら、どういう境地にいったのかな〜ということも。だって晩年の作品見ても、まだ全然到達点って感じしないもんね。

3時間くらいいて、図録と来年のカレンダーを買って出る。

そういえば常設も見たんだけど、木村定三コレクションから発見されたという高麗の鏡架がすごかった。素晴らしい細工で、鉄地金銀象嵌という技法だそう。

名古屋駅に戻り、とりあえず赤福に入ってぜんざいを食べて、バスで3時間かけて帰る前の腹ごしらえ。
高島屋の地下でスイートオブオレゴンのチーズケーキをお土産に買って帰宅。
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2017年10月21日

九州旅行3日目 聖なる山展〜 求菩提から英彦山

旅行3日目。台風の接近を気にしながら早朝起床。旅行の日程の中ではこの日の予定が最もタイトだったので、最後まで予定通り行動するか、安全を優先するか迷っていた。
6時台の電車で移動開始して、8時40分頃に中津駅に着き、レンタカーの手続き。今回はちょっとだけ奮発してルーミーという車を借りたら、400km程度しか走ってないほぼ新車だった。
台風の中酷使することになる。
最初の目的地、大分県立歴史博物館へ。「聖なる山」展。
養老2年に六郷満山の多くの寺院を開基したと言われる仁聞に焦点を当てて、由緒、縁起の書かれた文書類、仁聞作と伝えられる仏像などが主に展示されていた。
仁聞は八幡神の化身で、伝説上の人物だそう。空海とか行基とか、お寺を開いた著名なお坊さんが伝承に彩られるのはよくあるけど、そのお坊さん自体が神というのは珍しい気もする。

条帛の木目が印象的な像があって、そういえば九博で見た文殊仙寺の文殊さんの渦巻きみたいな文様は、木目の表現かもなとちょっと思った。
九博で見た十王像はこちらは複製だったけど、表情が面白い木製の十二神将像があった。悪い顏ばっかりだこれ。
千燈寺の石造太郎天は完全に天狗だった。羽に赤色が残っている。
それから久福寺の大日如来が、鼻筋に木目が残り口角が上がったふっくら唇で、とても印象的ないいお顔だった。見て、あっこれ好きな仏像と思った。
あと写真パネルを見て、国東の今まで知らなくて面白そうな場所をいつか行くときがあるかもとメモしたり。

ここの博物館は常設もわりと国東特集みたいなものなので、特に最終日に富貴寺に行く予定だったので、大堂の復元は丁寧に見た。

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民俗資料の多い暮らしと祈りコーナーがけっこう変わったものがあって面白い。

なるべく時間をかけてじっくり見たかったけど、この日大阪から来た旦那と中津駅で待ち合わせていたので、あまり待たせないようにとんぼ返り。
11時に駅で旦那を拾って、道の駅に行ってお昼を食べつつ今後の予定を相談することにした。

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しかし道の駅で出迎えてくれたこいつに、天狗の山に行くことはもう宿命づけられていたかもしれない。
あまり迷わず求菩提に向けて走り出すことにした。

求菩提資料館の存在は、2年前に甘木資料館に行った時に知っていつか行ってみたいと思っていたけど、峠を登ったり下ったりだんだん道の脇に石造物があって、修験の山だな〜としみじみしつつ雨で視界の悪い中をけっこう登った凄いとこにあった。
展示は思ったより豊富で、八天狗像とか食いつく。
甘木で見た天狗曼荼羅の謎がやっと解けた。あれは主尊が太郎天で、八天狗だったんだなー。
国東の長安寺の太郎天は本地仏が不動明王ということだけど、この天狗曼荼羅だと太郎天の脇侍が不動明王と毘沙門天なんだよなー。
常設展の図録があったので、手頃そうなものから購入。無料配布という資料をつけてくれた。また改めてじっくり読みます。
天狗を祀るというのが面白いと思う。神社なんかでも拝殿に天狗のお面がかかってたり。

続いて英彦山に向けて走る。
連続降水量200ミリ以上で通行止めの看板に冷や冷やしつつ、峠を登ったり下ったりしているうちにGPSがロストして、現在地がどこかわからず走り続けていると天狗を祀るという高住神社が見えて、合ってた〜と安心した。

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この天候でなければ登っていたと思うけど、ここで断念。

そして英彦山神宮の下にたどり着いた。
雨が降っていて登りはスロープカーに乗ることにして、待つことしばし。

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なかなかゆっくりした動きだった。

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お参りして取り急ぎ奥の方にある修験道館へ。
九州歴史資料館の図録で予習しておいた懸仏などをここで見ることができた。求菩提には平安仏が残るのにこっちは鎌倉以降だったり、近いようでなんかしら違いがあるのが面白い。

帰りは参道を徒歩で下ったけど、階段の左右に坊舎の跡や庭園廃墟を見ながら、山頂に向けてはるかにまっすぐ続く廃墟を従えた参道を登っていったら、中腹に霧に包まれた巨大な神社の建築、旧大講堂が現れるという非現実的なイメージが頭に残って、随分幻想的な体験をした気がしていた。

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晴れた日に訪れていたらこういう感慨はなかっただろうな。

最後に伝雪舟作庭という亀石坊庭園跡を見る。石組が残っているけど、ここから往時を想像するのは庭園素人には難しい。

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すぐ近くに山伏文化財室とか財前坊を利用した歴史民俗資料館とかあるらしく、寄りたいところが他にもあったけど、天候と時間の都合でここまでが限界だった。
道の駅歓遊舎ひこさんには寄って多少買い物をし、3日目の宿の黒川温泉に向かった。
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2017年10月19日

九州旅行1日目 六郷満山展他

6:50。小倉駅からJRの鈍行に乗ってごとごと移動。そういえばこういう時につい「鈍行」って言っちゃうけど、これってもう死語なんだろうか?
フェリーでも高速バスでも熟睡はできないけど、なぜか電車だと熟睡できる。
途中で西鉄に乗り換えて、三国が丘駅に9時過ぎに到着。
九州歴史資料館までgooglemapで経路を引いたら徒歩18分て出てたけど、駅から三沢遺跡をのぞきつつ住宅街をつっきって行ったら近かった。

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まだ新しい立派な建物。
9時半開館。企画展「大宰府を探るサイエンス」は、発掘調査の手法の紹介。X線CTで構造や素材を見たり、赤外線で肉眼では見えない墨書をはっきり見たり。
九州の古代の赤はベンガラ(酸化鉄)らしい。丹(硫化水銀)かと思ってた。
あと五ケ山の発掘速報展。
古銭の分類に震える。
火輪のすみに突起がある、ちょっと宝篋印塔みたいなやつを有耳五輪塔というと覚えた。背振山の南に分布しているらしい。
9月までやってて行けなかった英彦山展の図録を買って移動。

三国が丘から西鉄を乗り継いで、太宰府へ。

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参道にのぼりが立っていて博物館クラスタとしては胸熱。

せっかく来たので先に天満宮にお参りしてからエスカレーターを登っていったら、修学旅行か遠足の団体とかち合ったので、11時を過ぎていたし先に昼食を取ることにした。
九博にはニューオータニ博多のレストランが入っていて、ちょっとした贅沢気分でハンバーガープレートを注文。

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パンがおいしいのと、こんな上品な味のポテト初めて食べた…。
語彙の少ない大阪人としては、「ええ油使ってた」としか言いようがない。

九州国立博物館のお目当ては企画展「六郷満山」。
部屋でコーナーを分けて、宇佐八幡宮との関わり、経塚、神像、仏像、石仏、石造物、修正鬼会と、国東半島の導入としてバランスの良い展示でした。
富貴寺の旧御本尊とか真木大堂の不動明王の脇侍とか、鬼会の里歴史資料館の御本尊、重文阿弥陀如来像とかけっこう大物が来ていた。都ぶりの平安仏と、地元仏師の仏像。
石造仏がほんと面白くて、重藤十王講の地蔵菩薩と十王像は、それぞれが個性的な顔つきでいくら見ても見飽きない。
あと應暦寺の燈明石像。太鼓を背負い支える2人の比丘の像。こんなん見たことないー。さすが国東だな!と思う。
図録を見るとこういう感じのが他に2ヶ所あると書かれてて、国東半島でも真玉地区に限られて存在するらしい。
岩戸寺の修正鬼会の映像も一通り見て、三河の花祭りと似てるようだけど、ここでは鬼が福を持ってきて、お祓いもするんだなー。
あと文殊仙寺からは異形の鬼大師さんと文殊菩薩像がいらしてた。銅製で、後補の木の獅子に乗せられている。条帛のところにつぶつぶと列点で渦巻きのような模様があって珍しい。キャプションのところに元は懸仏だったのかもみたいなことが書いてあった。

あと展示ごとにキャプションの横に、国東の地図に赤いマーカーで場所を示したものがついてて、これがわかりやすくて良かった。

国立博物館だけあって他の常設展示も見応えがあったけど、特に印象に残ったのはミャンマーの食籠。漆塗りで大きくて豪華。

特別展は「新桃山展」をやっていて、パスポートを持っていたしせっかくなので一巡りした。
南蛮!って感じだった。
マカオ産でメキシコで所蔵されてるという大洪水図屏風が、ノアの方舟の大洪水がまるで地獄絵みたいで、しかも豪華装飾されてて変わっていたなあ。

九博のあとは元気だったら福岡市内に出るつもりだったけど、時間が微妙だったし、バスが来そうだったので市役所前までバスに乗り、観世音寺へ。
太宰府政庁あたりは初めて訪れた時からなんか好きというか相性がよくて、機会があれば寄りたい場所。

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ちょうど巡礼ツアーの人たちが来ていて本堂は賑わっていたけど、宝蔵は独り占めだった。馬頭観音さんもしゅっとした大黒さんも毘沙門天も堪能。

そのあとJRで移動予定だったので、経路を調べて迷いつつ、結局JR二日市駅まで2.4km歩いて電車に乗った。
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