2016年07月10日

2016年前半に見た博物館・美術館

今年の博物館・美術館始めは、初詣で行った清荒神にある鉄斎美術館でした。
「鉄斎と蓮月」という企画展で、30代の鉄斎の画と70〜80代の蓮月の合作とか。桃花図と扇子が簀みたいなのに飾られてるのがよかった。鐵と月の字がいい。字なんだけど、人を表現している。

あと1月に仕事で実家に帰った時に、両親と秋野不矩美術館へ。美術館建築の特集なんか組まれると取り上げられたりする建物で、靴を脱いで裸足になって、足の裏から伝わる感覚が変化するのを感じながら鑑賞というのが面白かったです。

印象的だったのは、みんぱくの江戸時代のアイヌの英雄を描いた「夷酋列像」展。
ブザンソン所蔵のは写真だったけど、みんぱく所蔵のがじっくり見られた。
どうして惹かれるのかと思ってたら、「「異人」であると同時に味方の「功臣」である」って書いてあって腑に落ちた。「異様で威容」っていうのも展示場に書いてあったけど、まさにそれ。

それから3月に京博で狛犬の特集陳列を見て、6月に春日大社の初公開の狛犬を見てきました。
春日大社の狛犬は獅子も狛犬も金身。毛の色は緑と青。
第二殿の狛犬が、お社の方を見上げるような姿勢でかわいかった。どの方向から見ても造形に隙がなくかわいい。
京博で見た高山寺蔵の湛慶の?狛犬が小型で犬っころみたいでかわいーと思ったけど、それに似た印象があった。
本殿の狛犬が頭の横側に毛の表現がよく残ってるせいか、春日大社の狛犬の絵は、どれもなんか頭頂部が禿げてるような感じになっていた……。これから春日大社の出てくる絵を見たら、狛犬をよく見よう。

龍谷ミュージアムで見た「水 神秘のかたち」展も良かった。
へーこんな造形のものがあるんだ…と驚かされるような展示。
雨乞いとか、水って生命に直結する分祭祀も切実で、だからけっこうバラエティ豊かになったのかなーみたいなことを考えた。
ここで八尾の跡部遺跡の流水文銅鐸ととうとう対面。個人的に思い出深いのは、まだ静岡に住んでた頃、これ見たさにわざわざ八尾の資料館に行ったけど貸出中で、膝から崩れ落ちたことがあったから…。

京博の禅展は、祖師像とかはそれほど…という感じだったけど、鹿王院の十大弟子像がすごく良かった。表情といい、衣の表現といい、色といい。
テレビで見たことある萬福寺の羅怙羅像が。尊者のお腹の中から仏の顔がのぞいているという、やっぱ強烈な感じ。
あとは奈良から走り大黒さんが来られてて、京博のあのちょっと暗いとこで展示されてるとイケメン度がアップしてますなあ、とかそんなことを考えました。
天龍寺の本尊を担当したことで、禅宗寺院は院派仏師が優位に立ったという知識を得た。
地元浜松の方広寺から立派な仏像がいらしてて、へーこんなすごい仏像があるお寺があるんだ!と思ったら、奥山半僧坊のことだった。あーそれ遠足で山のぼったとこだ。
昔は寺も仏像も全然興味がなかったのに、今こうなってるとはな〜〜。

それから5月のGWに岡山、尾道に旅行に行った際に、福山に寄って草戸千軒ミュージアムと美術館を見ました。
ここの展示で天刑星の字が書かれたまじないの木札のとこに、参考として写真が展示されてた国宝の辟邪絵を、奈良博の信貴山縁起絵巻展で見られた。
実際に地方で信仰されてた証拠を見るのと、同じ時代にそれが絵に描かれたのを見るの、こういう風に繋がっていくのがいいよな〜と思う。
尾道では浄土寺の御開帳もよかった。

図録は龍谷の「水」と、あと去年国東でお願いしたのが届いたのと、高知のいざなぎ流の特別展の図録を通販で購入したので、おいおい読みます。

1/10 「鉄斎と蓮月」 鉄斎美術館
1/31 秋野不矩美術館
3/10 「獅子と狛犬」 京都国立博物館
3/12 「伊豆山神社の歴史と美術」 奈良国立博物館
4/27 「水 神秘のかたち」 龍谷ミュージアム
4/27 「禅」 京都国立博物館
4/28 「夷酋列像」 国立民族学博物館
5/2 ふくやま草戸千軒ミュージアム
5/2 「武田五一」 ふくやま美術館
5/21 「国宝 信貴山縁起絵巻」 奈良国立博物館
6/30 「御出現!春日大社の神獣展」 春日大社景雲殿
6/30 「和紙 近代和紙の誕生」 奈良国立博物館

posted by すずる at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術館・博物館

2016年01月23日

見たい特別展メモ(2016年春)

自分用メモ

2/6〜3/14 特別陳列 伊豆山神社の歴史と美術 奈良国立博物館
〜3/13 特集陳列獅子と狛犬 京都国立博物館
2/6〜3/21 須磨の歴史と文化展 神戸市立博物館
2/27〜3/31 表現された神と仏 安土城考古博物館
2/6〜4/10 春画展 細見美術館
2/25〜5/10 夷酋列像 国立民族学博物館
3/1〜5/15 日本のかざり MIHO
4/9〜5/22 国宝信貴山縁起絵巻 奈良国立博物館
4/12〜5/22 禅 京都国立博物館
4/9〜5/29 水 神秘のかたち 龍谷ミュージアム

〜3/31 書寫山圓教寺特別公開
5/1〜6/19、9/18〜11/20 尾道浄土寺御開帳 

・2月下旬〜3月初めに先に奈良国立博物館へ行って年間パスポートを買うこと
・奈良に行った時に余裕があったら天理参考館へ行く
・須磨展のついでに須磨寺御開帳行けたら(2/18〜2/24)
・安土とMIHOはレンタカーでまわれるかも?
・京都文化博物館の実相院展は余裕があったら(2/20〜4/17) 龍谷と禅展とハシゴとか
・春画は見たいけど混んでたらやだな

今年は瀬戸内国際芸術祭の年なので、たぶん夏は例年通り行くけど秋にも行けそうだったらパスポート買ってまわりたい。前売り券は3/19までなのでそれまでに決める。
いつもは高速バスで高松に行くけど、今年の夏は姫路からフェリーで小豆島に行くかなー、であと直島で1泊できたら。
posted by すずる at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術館・博物館

2015年12月25日

今年見たものまとめ

今年は春日大社と下鴨神社の式年遷宮、善光寺と戸隠神社の御開帳と、◯年に一度という機会にご縁があって行くことができました。
長野では善光寺から戸隠神社、別所温泉とまわったけどほんとよかった…。
旅行はあと夏に高松、岡山、秋に九州で福岡から大分に周って国東半島巡りもよかった。国東半島は1回目はバスツアーで周って今回2回目でしたが、全然周りきれた気がしません。来年開創1300年祭があるのかな? まだ何があるか分からないですけど内容によってはまた行きたい。

見る方は、夏以降焼き物をきっかけにちょっと意識して茶道具を見ていました。秋の孤篷庵特別公開がほんとよかったです。

仏像はみちのくの仏像から人吉、球磨の仏像まで見たけど、そろそろ本とか読んでこう…もう一歩踏み出したい、どこかに。

行きたかった特別展にいくつか行けませんでした。予算は限られてるので、やはり交通費がだんだんネックになってくる。
来年は和歌山県立博物館の友の会に入ろうかなと迷い中。

以下は今年行った博物館、美術館等のメモです。

1/30 インターメディアテク
1/31 みちのくの仏像 東京国立博物館
3/21 竹内栖鳳展 姫路市立美術館
4/9 平安古経展 奈良国立博物館
4/25 皆川亮二原画展 湯前まんが美術館
4/29 善光寺史料館
4/30 いのりのかたち 長野県信濃美術館
5/1 信仰のみち 長野市立博物館
8/2 白鳳 奈良国立博物館
8/7 仏教東漸 京都国立博物館
8/12 備前陶芸美術館
8/29 怪奇水族園 須磨海浜水族園
9/5 富士山ー信仰と芸術ー 静岡県立美術館
10/3 野村得庵 野村美術館
Baron住友春翠 泉屋博古館
11/3 比叡山展 大津市歴史博物館
11/7 大阪の修験と西方浄土 神峯・葛城山と日想観の山寺 高槻しろあと歴史館
11/9 竜王山をめぐる信仰と人々 茨木市立文化財史料館
11/14 人のかたちの埴輪はなぜ創られたのか 橿原考古学研究所附属博物館
11/15 新発見の高麗青磁 東洋陶磁美術館
11/19 ほとけの里と相良の名宝ー人吉球磨の歴史と美 熊本県立美術館
新・奴国展 福岡市立博物館
11/20 黒川院調査と山岳宗教 甘木歴史資料館
藤田美術館の至宝 福岡市立美術館
11/22 大分県立歴史博物館
11/23 仏と神と鬼が集う前夜祭 六郷満山霊場の寺宝展 国東市歴史体験学習館
12/4 金銅仏きらきらし 大阪大学博物館
posted by すずる at 19:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術館・博物館

2015年11月20日

九州2日目 甘木と福岡

 2日目は昼から約束があって午前中は空いていたので、早めにホテルを出てJRで甘木へ向かいました。
 後になって1日目に熊本から甘木に行って、2日目の午前中に新奴国展に行けばよかったと思ったんだけど、甘木でやってる展示に気がついたのが旅行の直前で、新幹線の切符もホテルも早割で手配してたので変更するまでもないかなーと思って、朝から電車。基山で乗り換え。

IMG_4329.jpg

 甘木鉄道はなんか卑弥呼推しで邪馬台国論争めんどくさい派の私としてはこんな大っぴらに推して大丈夫かなとどきどきしてくる。
 思っていたよりも駅から遠くなくて、開館前に甘木歴史資料館に着き、少し建物の前で待ちました。

IMG_4330.jpg

 「黒川院調査と山岳宗教」展。入場無料で、32Pもある資料館便りも頂きました。英彦山の歴史や調査報告、展示解説も載っててありがたい。
 階段の踊り場に彦山にお参りするルート上にある通堂の板額が。堂々としてけっこういい字。
 常設は民俗資料がいろいろあって、風止め祈願っていうのは初めて見たなあ。台風被害があるから? 駄風流とか、音が面白い。
 あとこの地域では田の神と天神天満信仰が融合しているっていう説明もあって、丑どんとか天神さんから牛が来てるらしい。それで牛の石造物がけっこうあるのかなーっていう。

 黒川院は1334年から彦山の座主の御所があって、17世紀に入って破壊されたそうで、そのくらいの時代なら(自分の興味範囲からすると)えっ最近じゃんって感じがするんですが、山の中だとけっこう痕跡が分からなくなっちゃうんだなあと思いました。
 黒川高木神社の狛犬は、大きな口を開けてシュッとしていた。細かい部分まで観察してないけど、前日に見た青井阿蘇神社の狛犬と体型は似てる感じ。
 1554年の銘がある火王、水王の面。三角の大きな鼻に鼻腔、火王のむき出しの前歯?と個性的。

 あと面白かったのは初めて見た天狗曼荼羅。上部真ん中に僧侶、左右は毘沙門天に不動明王で、下に7人の天狗という。多分天台なんだろうけど、僧が誰とかは分からず。
 それから薬袋や版木などがあって、額に入った牛王宝印は上部に三羽の鷹がいて、烏じゃないんだーと思ったけど、もらった資料を読んだら開山縁起に三羽の鷹が出てくるんですね。修験の遺品がいろいろあって興奮した。
 それから前日に福岡市博の常設で知った九州特有の薩摩塔、首羅山遺跡のレプリカが見られたのもよかったです。

 求菩提の資料館にもいつか行きたいなーと思いつつ、今度は西鉄の甘木駅から電車で天神へ。西鉄ってずっとせーてつって呼んでたけど、にしてつだった。
 天神から地下鉄で移動して、大濠公園のスタバで昼ごはん&充電。かなり街中なのにこんな広くて気持ちいい公園があるのっていいなーと思いつつ、福岡市美術館へ。
 「藤田美術館の至宝」展。藤田美術館って大阪の美術館なのでわざわざ旅先の福岡で見るというのも不思議なんですが、福岡在住の友達が曜変天目茶碗が見たいってことで、じゃあ美術館で合流しよーということに。
 といっても、私も友人も展示は1人で見る派なので、見終わるまですれ違うことはありませんでした。

 曜変天目茶碗は、宇宙だった。

 思ったのは、藤田がこれを手に入れて、お披露目の茶会ってやったのかなーと。想像すると恐ろしいよなあ。コレクションからこれに何を合わせる?

 常設の方では絵はあまり興味ないのでさらっと見ただけだけど、地下で仁清の壺が見られて、おーっと思ったのと、あと肩衝茶入銘「松永」が見られてよかった。
 松永久秀由来のものはこれで茶さじと茶入を見ることができたけど、どちらも艶めいて美しい曲線で、どっちかというと松永久秀は嫌いだけど(奈良好きなので)、その趣味はけっこういいよなー。平蜘蛛というのがどんなものだったのか思いを馳せてしまうよな。

 展示を見終えてからやっと友人と合流してお茶しつつおしゃべり。
 それで夜はジビエが食べられるお店に連れてってもらいました。
 鹿も鴨もおいしかったー。もっと肉質が硬いと思ってたのにすごくやわらかくいい弾力。

 IMG_4338.jpg

 福岡ってことでホルモン系も串で食べたり。丸腸がとろけるー。

IMG_4339.jpg

 それからひげにんにくの天ぷら、にんにく臭はあまり感じないけど食べるとじわっとこくのあるうまみがあっておいしかったです。風邪が全然治ってない状態でいったんですが、これ食べた時、一瞬元気になった。
 お酒は自重しました。
posted by すずる at 20:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術館・博物館

2015年11月19日

九州1日目 熊本と福岡はしご

去年に続いて11月に九州旅行です。
友達が住んでいることもあって、福岡あたりまで行くのは心の敷居が低い。で、博多まで行くなら熊本まで行ってもあんまり変わらない…という論法で朝6時台のさくらに乗りました。
朝早かったのでうとうとしてたんですが、広島駅に着いて右方を見たら、

IMG_4318.jpg

500 TYPE EVAがいて目が覚めた。
そう思い入れがある方じゃないけど思わず写真は撮ってしまう。

定刻に熊本駅に着いて、周遊バスがあるというのを知ったので駅前からしろめぐりんに乗車。県立美術館は市電の駅からだとそこそこ歩くので、近くまで行ってくれるこのバスはありがたい。
熊本県立美術館で「ほとけの里と相良の名宝ー人吉球磨の歴史と美」展を見ました。
春に湯前に行ったときに相良には三十三観音めぐりがあるっていうのを見かけて、へ〜ちょっと興味あると思っていたのが、まさか実際に見に来ることになるとはなー。

展示は球磨の歴史を考古資料や相良家文書などの文献資料などでたどりつつ、時代ごとに区分けした仏像が展示されていました。
そうして歴史を見ると、関西から球磨って新幹線とかで行くとすごい遠いイメージなんですが、南北朝の動乱とか戦国時代とかでけっこう中央との行き来が頻繁にあることが分かって、仏像もけっこう都風の美しいものがあったり。弘法大師あり、台密あり、熊野信仰あり。
多良木町中山観音堂の聖観音菩薩の、布が腕に沿う感じとか、相良氏菩提寺の願成寺の阿弥陀如来坐像とか美しかったです。湯前の城泉寺阿弥陀堂の阿弥陀如来三尊像もすごくよかった…観音の方が衣紋がすごいって感じだったけど、勢至の方も顔に気品があるような感じで好き。いつか湯前のお堂まで行って拝見してみたいなー。

球磨らしいといえば、青井阿蘇神社のすごくしゅっとした狛犬。
それから在地仏師の恵麟の像があって、表情が良かった。こういう像が見られるから仏像めぐりはたまらんのだよなー。
勝福寺跡毘沙門堂の毘沙門天は胸の中央、腹帯、両肩、両膝に獣面があって、5ヶ所にあるのは珍しいらしい。
胸の獣面が狼みたいで個性的だった。
それから栖山観音堂の千手観音のところに、球磨修験道四山とか書いてあって、修験もあったんですねその話くわしく…と思った。

駅までまたしろめぐりんに乗って戻ったけれど、帰りはコースの都合でちょっと時間がかかったので、途中で市電に乗り換えた方が駅までは早かったかもしれない。時間に余裕があったのでいいけど。
新幹線に乗車。早得で予約してたので、熊本ー博多間は2570円だった。安いよなあ。

IMG_4324.jpg

お昼は駅前で買ったいきなり団子でした。紫芋とカレー味。カレー味は物珍しくて買っちゃったけど…あえていきなり団子で食べなくても、カレーまんで食べた方がいいな。

博多駅から地下鉄で西新駅へ移動して、ingressのミッションを確認したらちょうど博物館方面に向かうのにいいミッションがあったので受けました。

IMG_4326.jpg

福岡市立博物館の前まででちょうど2つクリアして、あとは福岡タワーのあたりまでで6個。

IMG_4327.jpg

並べたらこうなりました。

この日2つ目の目的は福岡市立博物館の「新・奴国展」。
金印に始まって、弥生時代の主だった資料はかなり集まってるんじゃないかという豪華さ。銅製品すごい。
図録を購入したので、読んでからまた細かいところ書きます。

常設展の一部で経塚特集をやっていて、九州の経塚の関西とは違うところがいろいろ見られてよかったです。
須恵器に陶器製の盤を蓋にして入れ物にしてるのとか初めて見た。
あと九州に特有の積上式経筒があるんだけど、なぜか京都でも1ヶ所だけ出土してるとか。

博物館を出てミッションを終えたら真っ暗になっていて、この日は博多駅の近くのホテルにチェックイン。
朝からおにぎり、まんじゅう、いきなり団子2、まんじゅうというまんじゅうだらけの食生活をしていたのでどうしようかと思ったけど、結局夜はコンビニで豚汁を買って飲みました。
1人だと大したものを食べない。
posted by すずる at 00:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術館・博物館